●「Do’t think Feel it!!」

さて、前回のお話のつづきです。

コンビネーション、セットプレイなどのテクニック、
つまり応用技術を試合において発揮するには、

「あたり前のことがあたり前にできること」

つまり、狙ったところに投げられる、打てる、パスを出せる、
などの基本的な技術ができていないことには、
いくらコンビネーションを練習しても試合では使えない。

効率よく基本技術を習得するには「コツ」をつかむことである。

じゃあ、その「コツ」ってどうやってつかむの?

という所まででした。

「コツをつかむ」っていうのは、簡単に言うと
「身体で覚える」ということ。

その身体で覚えるというのは、

「脳が正しい運動を記憶し、回路を形成する」

ことなんですね。

少し専門的になりますが、
脳の中で運動機能を調節するのが「小脳」という所なんです。

おおざっぱな説明になりますが、
この小脳では大脳と違って、生まれた時から神経細胞が
つながっており、まちがった動きをすると

「これは違う」

ということで、その動きの回路はプチンと
切れてしまうんです。

そして、失敗を繰り返していくうちに、
間違った回路はプチプチと切断され、
最後に正しい運動の回路だけが残ります。

この時が身体が覚えた、
つまり「コツ」をつかんだ状態なんですね。

みなさんも経験あるでしょ。

子どもの頃、自転車の練習でこけてこけて
ひじやひざが血だらけになって練習していたある日、
突然乗れるようになった!!ということを。

外から「腕の角度はこうだ!」なんて
形を教え込む事は、大脳に刺激を与える事になるんです。

大脳は思考などをつかさどるところなので、
つまり、「頭でわかっているけど身体がわかっていない」
状態になっちゃうんですね。

指導においてもよくありませんか?
教えれば教えるほど選手が崩れていっちゃったことが。

でも、数だけ多くやれば上手くなるってもんでもありません。

ただ量をこなすだけでは、ムダに体力を消耗しているだけです。

上手くいったときの意識や身体の感覚、
それを毎回フィードバックすることが、
「コツ」をつかむことへの近道になるんです。

大事なのは、身体で感じる感性の部分を研ぎ澄ます
ことなんですね。

ブルース・リーも言ってたでしょ。

「ドント シンク、フィ〜〜ル イット!」
(考えるな、感じるんだ!)ってね。

現代社会においても、人間の"感性"というものが
置き去りにされているような気がします。

表面上のテクニックにばかり走りすぎて、
もっと大事な、内面の部分を見つめる
感性が低下している。

そうした感性を豊かにするためにも、
もっと五感に様々な刺激を与え、それを感じてみましょう。
「身体の声」をもっとよく聞いてみましょう。